塾とスタディサプリの役割分担を明確にして生徒に関わる「動画を見て終わり」にさせない
アウトプット活用方法

代表/松本先生

Study room 至 ITARU(山口県宇部市)

塾ベース情報

  • 指導形態:自立
  • 生徒の受講目的:授業理解 定期テスト 受験
  • 生徒総数:約50名
  • 対象科目/コース:国語・数学・英語・理科・社会/週1コース・週2コース・週3コース・定額コース
  • 対象学年:小学4年生〜高校3年生
  • 月謝:非公開

10秒でわかる!活用のポイントサマリ

  • 「確認テスト」後に生徒が授業内容を説明するアウトプットの時間を設置。授業内容の確実な定着を目指す
  • 生徒個々に応じた使い方ができるという『スタディサプリ』の特徴を生かして、教室の雰囲気作りに役立てる
  • 授業は『スタディサプリ』、フォローとアウトプットは塾。それぞれの役割を明確にすることで、より多くの生徒に関わる時間を創出

課題カテゴリ

  • 学習サイクルの効率化
  • 人手不足の解消
  • 弱点・苦手の把握
before
after

インタビュー記事

導入したきっかけ・導入前の一番の課題

一人ひとりの生徒の課題に対応するためICTツールの導入を検討。
不足しがちなアウトプットの回数を増やしたい

当塾は山口県宇部市にある自立型個別学習指導塾です。小学4年生から高校3年生まで、約50名が在籍し、学校の授業理解や定期テスト対策、受験対策など、生徒それぞれのニーズに応じた自立型指導を行っています。2021年に開校したばかりの個人塾ですが、2022年には住宅街の2階建ての建物をリフォームして移転。塾に併設する形で駄菓子店をオープンし、授業時間外では塾生以外も来店したり、上の世代が下の世代に勉強を教えたりと、和気あいあいと過ごせる場所を作っています。
開校当初は、生徒が抱える疑問点や不安に寄り添い、個々のニーズに応じた指導を目指していましたが、一人に割ける時間は限られています。そのため、より多くの生徒の課題に対応するなら、ICTツールの導入は欠かせません。一人授業系の動画も増えている中で、質の高い動画教材があればそれを指導に生かしたいと考えるようになりました。そこで見つけたのが『スタディサプリ』。中学講座には各教科書に対応した講義動画が用意されており、また1本あたり約10分程度と、長すぎないサイズ感も集中力を切らさずに視聴できると思いました。
『スタディサプリ』を導入するにあたって意識したのは、「動画を見て終わり」にしないこと。授業内容の理解度を測る「確認テスト」はあるものの、良くも悪くも講義動画の問題そのままで出題されるため、「理解」で終わらずに「定着」まで持っていく活用方法を検討する必要がありました。学校の授業もそうですが、意識しなければ一方的に先生の話を聞くだけで終わってしまいます。もともと中学校の教員だったこともあり、不足しがちなアウトプットの回数をいかに増やすかを考えました。

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導入してよかったこと

「確認テスト」後のアウトプットを必須にして
授業内容の確実な定着を目指す

当塾では、講義動画と「確認テスト」に取り組んだ後に、講師に対して授業内容を説明するという学習フローを採用しています。例えば、数学は問題の解き方を、国語は筆者の言いたいことを説明するようにしています。英語に関しては習った文法を使って英作文を作れるか、日本語訳ができるかを、講師が質問し生徒が答えます。仮に「確認テスト」で100点だったとしても、このアウトプットは必須。自分の言葉で説明できれば、授業内容をきちんと理解できていると見なして、次の講義動画や演習問題に進んでもらい、理解できていなければ講義動画に戻ってもらったり、その場で講師が補足説明を行うようにしています。このアウトプットが毎回のルーティンとして組み込まれているため、見終えた講義動画を巻き戻しながら、ポイントをおさらいしている生徒もいます。対面の集団授業ではこういったこともできません。『スタディサプリ』を通して自ら学ぶ姿勢が身についたと考えています。
また、学年を問わず、生徒個々に応じた自由度の高い進め方ができるのも、『スタディサプリ』のメリットです。例えば、前の学年まで戻って復習したい、少し先の単元にも取り組んでみたいという生徒の要望にも柔軟に対応することができます。
さらに、『スタディサプリ』を利用することで、学年関係なく一つの教室で運営できるため、塾側にとっては学年や時間で教室を分ける必要がなくなり、また、生徒にとっては上の世代が下の世代に刺激を与えることもできます。実際、長期休暇時には小学生・中学生が同じ教室、同じ時間に学習していますが、受験勉強に取り組む先輩の姿を見て、小学生もいつもと違った雰囲気でより集中して取り組むというような光景も見受けられます。小学生のうちから受験の雰囲気を感じることで、勉強に対する取り組み方も変わるのではないかと考えています。

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生徒や保護者の変化・声

塾の役割を「フォロー」と「アウトプット」に設定。
より多くの生徒に関わることができるように

当塾では主に中学生の指導に『スタディサプリ』を活用しています。国語は集団授業、英語は個別指導も行っていますが、それ以外の授業はすべて『スタディサプリ』にお任せ。授業は『スタディサプリ』、フォローやアウトプットは塾というように、役割分担を明確にしたことでより多くの生徒に関わることができるようになりました。講義動画を視聴するだけで理解できる生徒であれば、個人用アカウントで問題ありませんが、そういった生徒だけではありません。「確認テスト」の結果に応じて、理解できていないようであれば一緒に問題を解きながら教えたり、次の単元に進む前に復習からスタートしたり……。このようなフォローとアウトプットは、塾だからこそ提供できる価値だと考えています。
フォローとアウトプットを中心とした活用を行ったことで、生徒の成績も向上。定期テストで100点以上(5教科)上がった生徒もいます。当塾では机の上に自由に使える付箋を置いているのですが、生徒は講義動画のポイントを付箋にメモしてノートに貼り、定期テスト前などに見返しています。いろいろな教材や道具を使って、自分で工夫しながら取り組む姿は頼もしく、こういった姿勢が下の世代にも受け継がれていってほしいです。

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profile

Study room 至 ITARU(山口県宇部市)
松本 剛先生

小学4年生から高校生3年生まで、約50名の生徒が通う自立型個別学習指導塾。代表の松本先生は元中学校・国語の教員。ご自身の経験から、学習内容の定着を図る指導の工夫として、生徒が講師に対して授業内容を説明するというアウトプット中心の活用方法を考案。生徒が自分から学習するスタイルを身につけ、学力アップを目指す。教室に駄菓子店を併設し、誰もが気軽に立ち寄れて交流できる場を創出している。

※この画面の情報は、すべて取材した時点でのものになります。